犬の耳を守ろう!かゆみ・ニオイ・難聴を防ぐイヤーケア完全ガイド

「頭を振る回数が増えた」「耳をしきりに掻く」「独特のニオイがする」――そんな仕草や変化は、愛犬のがトラブルの入口に立っているサインかもしれません。

犬の耳道はL字型に曲がっていて湿気がこもりやすく、垂れ耳や耳毛が多い犬種は特に、外耳炎・マラセチア感染・耳ダニなどのリスクが高め。放置すると激しい痛みや聞こえの低下を招き、生活の質を大きく損ないます。とはいえ、毎日の環境・食事・ケア習慣を少しアップデートするだけで、イヤートラブルはぐっと遠ざけられるもの。

本稿では、環境整備×栄養サポート×セルフメンテの3本柱で耳を健やかに保つ実践策を徹底解説。今日から取り入れて、特に梅雨の時期や季節の変わり目、愛犬の耳トラブルを予防しましょう。


1.耳にやさしい生活環境を整える

 耳疾患の大敵は湿気汚れです。まずは室内湿度を50%前後に保つため、梅雨や夏は除湿機を併用し、冬は加湿しすぎないバランス調整を。クッションやベッドは洗濯機で丸洗いできる素材に替え、週1で60℃以上のお湯洗いを実施するとダニ・カビの温床を断てます。

また、散歩コースで草むらや水辺を通った日は帰宅後に耳を外側からサッと乾いたタオルで拭き、余分な水分をオフ。耳が長い犬種は食事の際、耳を後頭部で軽く束ねる“イヤーラップ”を使うとフード汚れの付着を防げます。こうした小さな習慣が細菌増殖をブロックし、耳道を清潔・ドライに保つ近道です。

換気&空気清浄で花粉・ハウスダスト対策

 耳道のかゆみを誘発するアレルゲンは空気中にも。朝晩1回5分の対角線換気+空気清浄機のHEPAフィルター使用で、花粉・ダストを約80%除去できます。耳を掻く回数が多い季節は特に空気環境を意識しましょう。


耳を内側から支える栄養素と食材

 耳の皮膚バリアと炎症コントロールにはオメガ3脂肪酸・ビオチン・亜鉛が鍵を握ります。サーモンオイル小さじ1/2(体重15㎏目安)をフードにプラスすればEPA/DHAが皮脂質を整え、マラセチアの好む湿潤環境を改善。皮膚再生を助けるビオチンはレバーや卵黄に豊富ですがカロリーが高いので、乾燥牛レバー粉末を小さじ¼だけ振り掛けるのがおすすめ。

亜鉛はカボチャの種やカキに多いものの犬には与えにくいため、亜鉛酵母サプリで補うと効率的です。加えて、乳酸菌配合のプロバイオティクスを与え腸内環境を整えると全身性の炎症が鎮まり、外耳炎の再発リスクが低下します。

食物アレルギー対策に低アレルゲン食

 繰り返す外耳炎の背後にはフードアレルギーが潜むことも。動物病院で加水分解タンパク食単一タンパク食に切り替えて8週間トライアルし、耳の赤み・においが改善するかチェックすると原因食材の特定に役立ちます。


3.正しいイヤークリーニング&早期チェック

 耳掃除は**“やり過ぎない”**が鉄則。月2回を基本に、運動で汗をかいた日や雨上がりに耳が濡れた日は追加ケアを。まず体温と同じ程度に温めた犬用イヤークリーナーを耳道へ3~5滴入れ、耳根を30秒優しくマッサージ。犬が自分で頭を振って汚れを浮かせたら、コットンパッドで耳道入口を拭き取ります。綿棒を奥へ入れると鼓膜損傷の危険があるためNG。

毎回ケア後に①耳の内壁色(ピンク色が正常)②におい③耳だれの有無をチェックし、赤褐色の耳垢や甘酸っぱい臭いがあれば早めに受診を。シニア犬や垂れ耳犬は、スマホで月1撮影して比べると微細な変化を見逃しません。

耳毛の処理は“部分抜き+カット”

 プードル系など耳毛が密な犬は、全部抜くと炎症を悪化させる恐れも。2〜3週間おきに入り口付近の毛をポイント抜きし、残りは先端の丸いカンシで短くカット。通気を確保しつつ皮膚を守る“ハイブリッド法”が推奨です。


具体的な手段・FAQ

1)耳ダニ予防シャンプーのタイミング

 アウトドア帰りは48時間以内にピレスロイド系成分入りシャンプーを実施すると、付着したダニが増殖する前に駆除可能。耳周りは泡で包むだけにとどめ、流す際に耳道へ水が入らないよう注意しましょう。

2)ヘッドシェイクが止まらない時の応急処置

 激しく頭を振る=急性炎症のサイン。冷蔵庫で冷やしたタオルを耳の外側から1分間当てると痒みと痛みを一時的に緩和できます。そのうえで速やかに動物病院へ。自己判断でステロイド軟膏を塗るのは禁物です。


まとめ

 耳は“聞く”だけでなく、バランス感覚や快適な生活リズムにも影響する重要な感覚器官。

①湿気・汚れを寄せ付けない環境づくり ②オメガ3・ビオチン・亜鉛で内側から強化 ③正しい頻度と方法でのイヤークリーニング

――この3ステップを習慣にすれば、外耳炎や難聴リスクを大幅に抑えられます。今日から耳の入口をそっと観察し、月2回の“イヤーチェックデー”をカレンダーに設定してみてください。小さな気配りが、愛犬の澄んだ“音の景色”を守る最高のギフトになります!

この記事を書いた人

ANK一般社団法人